詰所三國

詰所三國とは

湊町の風土を、自由に、快適に味わう。
一日二組限定、三國町家の宿。

古より三津七湊の一つとして知られ、江戸後期には北前船の寄港地として栄えた三國湊。日本海へとそそぐ九頭竜川にそった細長い町には、今も往時の面影が残されています。情緒ある三國町家が軒を連ねる町並み。「かぐら建て」と呼ばれる独特の建築様式に、風や光を通す坪庭、風格のある蔵座敷。そこには湊町の暮らしや風流な文化が色濃く残されています。

湊町の象徴である三國町家をリノベーションして誕生したゲストハウス「詰所三國」。築百数十年の薬屋が、町家の趣はそのままに、現代的な快適性を備えた宿に生まれ変わりました。洗練されたインテリアに、居心地のよいプライベート空間。日常から離れて、自由に、思い思いのスタイルでお過ごしいただけます。潮風を感じながら歩く湊町の夕暮れや、古い町並みに息づく人々の暮らし。湊町の風土と自由で上質な空間を、ゆっくりとお楽しみください。

空をゆく雲や流れる水のように、よどみなく自然にまかせて過ごしてほしい。おもむくままに、ゆったりと。そんな思いをこめて、左棟を「行雲」、右棟を「流水」と名付けました。

 

詰所三國 プロデューサー 挨拶

三國湊は北前船貿易で栄えた港で、幕末から明治にかけて町の中心部に立派な町家がたくさん作られました。江戸時代に文人に愛された風流があります。明治時代に更に繁盛して「文明開化」の珍しい遺産とし旧森田銀行と龍翔館が立派に残っています。
しかし、近くの東尋坊はよく知られているものの、三國湊を訪れる人は比較的少ないです。豊かな歴史を味え、美しい町並みをより多くのお客さんに紹介できるために、今回の企画「詰所三國」ができました。江戸時代から続く薬屋さん、元「田中薬局」の町家を改修して、宿泊施設に直しました。冷暖房や水回りなどを徹底的に改良して快適な滞在にすると同時に、 壁に木彫の薬看板をかけたり、蔵から出てきた壺や漆器類を飾ったりして、この場所の貴重な歴史を残すことにも努力しました。
「詰所」の元の意味は御所で近衛や大名が詰める待合室でした。これから面談に上がるあるいは勤めに出かける休息の場でした。その意味を汲んで、「詰所三國」をネーミングしました。これからたくさんのお客が遊びに来て、この家に自分のスタイルで過ごしながら、ゆっくりと魅力的な町三國湊を探索できることを願っています。

Alex Kerr(アレックス・カー)
東洋文化研究者、特定非営利活動法人篪庵トラスト理事長
1952年米国生まれ。1964年家族と共に初来日。エール大学、英国オックスフォード大学卒業後、1977年より京都府亀岡市に在住し、日本と東アジア文化に関する講演、執筆等に携わる。2004年から2010年京都で町家再生事業を営み、その後NPO法人「チイオリ・トラスト」の理事長として伝統家屋の修築保存活動、景観コンサルタントを日本各地で展開。著書:『美しき日本の残像』(1993年新潮社、新潮学芸賞受賞)、『犬と鬼』(2002年講談社)、『世流に逆らう』(2012年北星社)、『ニッポン景観論』(2014年集英社)その他。